自分の気持ちを正直に伝え前向きな発言

私は、正社員で1年勤めた会社を人間関係が原因で辞めてから、いろいろな職場を転々としていました。 転職するときは、正社員での転職はなかなか難しかったというのもあり、派遣やアルバイト、契約まで幅広く検討していました。 主に事務関係で転職先を見つけていましたが、事務関係を希望する人は大変多く、以前のような給料を期待しようと思ったらとても倍率も高くて履歴書を送っても返されるということもしばしばでした。

正社員を希望しての応募で面接にたどりつけた会社もいくつかありましたが、以前の会社を1年で辞めたこと、上司とうまくやっていけなくて、一生懸命がんばっていたものの身心ともに仕事ができる状態ではなかったということを説明すると、採用担当者はあまりいい反応を示さなかったと思います。 しかし、正直な話をしたところ、私に同情し、受け入れてくれる会社がありました。

不動産会社で個人で経営しているようなところです。 そこの社長が、一生懸命な自分に好感をいだいたようです。その面接の日は、暑い夏の日でしたが、私は自転車で頑張って1時間ほどかけて本社まで出向きました。 原付に普段は乗っていたのですが、その面接の数か月前に、原付で交通事故をしてしまい、バイクは廃棄していたため乗っていなかったのです。 そのことも正直に話すと、採用担当者の社長は、「大変な状況の中でもよく来てくれた」と感心していました。 もし採用されたら、本社ではなく支店勤務になるという条件だったのですが、その支店が、私の実家から歩いてわずか数分のところにありました。 これも良かったのだと思います。

後から他の社員が言うには、社長はなんでも正直に話してくれる素直なタイプの人を採用したかったのだということです。 普通転職の面接では、前職を辞めた理由が人間関係だということはあまり言わないほうがいいと言われています。同じことを理由にまた辞めるのではないかと採用担当者は思うからです。しかし、私はうそをつくのが嫌いな性格で、面接でも本音で話したいと思いました。しかし、不利にはならないように、いろいろあったからこそ、こんどはその経験をいかして、前向きに仕事に取り組んでいきたいという強い意欲は示しました。まだ若かったというのも良かったのだと思います。

会社に足を踏み入れたときの印象としても悪いものはなかったです。みんな親切でアットホームな感じでした。以前の会社はピリピリとして、上司に軽々しく口をきけないような雰囲気がありました。そういったことで仕事もやりづらかった、ということを話すと、社長は理解してくれました。

「うちはそんなことはない、むしろみんな家族のように仲良くアットホームな職場だ」と言ってくれたので安心しました。 面接の終わる最後のほうで社長、店長が「よろしくお願いします」ということを私に言ってくれたと思います。 このときに、「あ、もしかしたらうまくいったかな」と思いました。今までもアルバイトを含め沢山の面接を受けてきて、採用されなかったときの感じというものはなんとなくわかります。採用されないときは「ありがとうございました。」で終わったことが多かったように思います。

よろしく、とその場で言われるということはもう決定したと考えていいでしょう。 それから数日後、採用の連絡がきました。 試用期間が3ヶ月という条件でした。給料も以前よりは少なくなりましたが、それでも採用されたときはとてもうれしかったのを覚えています。

残念ながらプライベートな事情で3ヶ月で辞めることになってしまいましたが、いい会社でした。 どんな理由で前の会社を辞めたとしても、働きたいという強い意思をしっかり示せば、採用担当者にその意思は伝わるはずです。 大事なのは前向きな気持ちだと思います。